おじさんは、すでに終わった存在だ
いま日本のサッカー界の話題をさらっているのが、久保建英選手です。
知ってます?
名前は「くぼ・たけふさ」と読みます。
18歳で、世界のトップクラブのレアル・マドリードへの移籍を決めた選手です。
こんな日が来るとは、古いサッカーファンからしたら夢のようでしょう。
久保選手は3歳でサッカーを始め、10歳のときに名門バルセロナの下部組織の入団テストに合格してスペインに渡っています。
ひとことで言えば、天才ですね。
サッカーで言えば、前回のワールドカップで優勝したフランス代表に、エムバペという選手がいます。
彼は19歳で初出場ながらチームの中心選手として大活躍。
決勝でもゴールを決めました。
決勝での10代選手のゴールは、あのペレ以来60年ぶりだったそうです。
だれもが知っているメッシ選手も13歳でバルセロナに加入し、17歳のときにトップチームでデビューしています。
サッカーの世界では、天才たちは10代ですでに才能を発揮しているんですね。
野球も同じです。
大リーグで活躍しているヤンキースの田中将大選手は、甲子園で大活躍。
「二刀流」の大谷翔平選手も、高校時代に160キロを記録しています。
ゴジラの松井秀喜選手や、「平成の怪物」松坂大輔投手も、高校時代から甲子園で伝説を残し、そのまま一流プロの道を進みました。
頭脳を使う世界はどうでしょう。
今をときめく将棋の藤井聡太七段は14歳でプロ入りし、17歳にして数々の記録を打ち立てています。
将棋界のレジェンド、羽生善治永世七冠も中学生でプロになり、10代でタイトル保持者になっています。
ビジネスの世界を見てみましょう。
ソフトバンクの孫正義会長は進学校の久留米大学付設高校を中退して渡米。そこから実業家への道を歩み始めました。
ホリエモンこと堀江貴文氏も東大を中退して事業を立ち上げています。
アップルを創設したスティーブ・ジョブズは、21歳でアップルを法人化、25歳のときにはすでにフォーブスの長者番付に名を連ねています。
ビル・ゲイツがマイクロソフトを立ち上げたのも21歳のときです。
やはり、10代や20代前半で才能を世に示しているんですね。
いま世界中の才能が集まっている場所は、アメリカのシリコンバレーです。
そこでは、こんなことが起きています。
20 under 20は、シリコンバレーの著名な投資家ピーター・ティールが始めた奨学金プログラムだ。しかしこれは、高等教育の学費を支援するのではない。大学に行かないことに対してお金が支払われるのだ。ティール・ファウンデーションのこのプログラムでは、起業しようとしている20歳未満の学生20人に10万ドルの資金が与えられるが、その条件は大学からドロップアウトすることなのだ。
つまり、人間がきらめく才能を発揮するのは10代から20代の前半までと考えられていて、その貴重な時間を「ムダな大学生活」で費やしてしまうのを変えようとしているのです。
大学を卒業してからではもう遅い。
それが、世界の最先端をゆくシリコンバレーの世界なんですね。
だから、20代前半までに大きな成果を出していないぼくたち平凡なおじさんは、すでに終わっている存在なんです。
世の中を変えるには、若い才能におまかせするのが一番。
おじさんたちは、若い人たちのジャマをしないように心がけて、マイペースで人生を楽しみましょうね。