会社の忘年会を欠席することに決めた理由
サラリーマンに必ずついて回るのが人事異動です。
ぼくも20数年以上サラリーマン生活を送ってきたので、地方から海外まで、何度も異動しました。
場所の異動じゃなくても、違う部署へと異動したこともあります。
左遷されたこともあります。
宮仕えって、古今東西同じようなものです。
学問の神様の菅原道真でも左遷されてますからね。
会社には必ず社内政治に長けたひとがいて、そうした人事異動や裏事情にやたら詳しかったりします。
「あの上司と仲が悪いからあいつは異動させられた」とか「このひとの後釜にはあの部署から送られてくるらしい」とか。
ぼくはまったく逆で、社内政治には関心ゼロ。
だれかとつるむこともなければ、上司におもねることもなく会社員人生を送ってきました。
上司に言いたいことを言いたいだけ言って飛ばされたりもしましたね。
出世を望むひとは絶対にやってはいけない行為です。
ダメダメなサラリーマンだったなあ。
後悔してないけど。
ということは、ぼくのもとに人事異動の事前情報は全然入ってこないということになります。
周りがみんな異動を知っているのに、自分だけが知らなかったこともあります。
隣の席に座っていた同僚が異動することを、辞令が発表されてから初めて知ったことも。
すっと普段通りに仕事して、いつものように冗談を飛ばしながら会話していたのに気づきませんでした。
鈍いんですかね・・・。
ところで、今月は会社の忘年会があります。
かつては旅行に行ったり、温泉に行ったりもしたのですが、近年はそういうこともなくなりました。
若手のころは幹事役で温泉宿の手配をしたり、ビンゴの商品を買い付けに行ったりしたんですけどね。
もう、そんな時代じゃなくなりました。
出席も強制されません。
行きたくなければ行かなくていいし、用事があれば欠席しても何も言われません。
昨年は若手の出席者が少なく、ベテラン勢の姿が目立ちました。
ぼくもアラフィフなんですが、周りの席にいたのがみんな先輩社員ばかりでした。
もう何年も一緒に仕事をしてきている人たちだから、新鮮な話題もありません。
ただシミジミと飲むだけ。
黄昏の忘年会ですな。
それでも飲み会はきらいではないので、できるだけ出るようにはしてきました。
だけど、今年は欠席します。
どんな顔をして同僚たちと飲んだらいいのか、わからないからです。
会社は希望退職を募ることを発表していて、もうすぐ募集が始まります。
ぼくはそれに応募して来春に退職します。
ただ、応募が受け付けられて認められ、正式に退職の辞令が発表されるのはまだ先になります。
それまでは、自分が退職することを上司以外は誰にも知られないまま仕事をすることになるのです。
忘年会に行ったら、ワイワイとバカ話をするだけでなく、今後はどうしようとか来年の仕事の話をすることになる可能性が高いです。
おじさんたちなんて、みんな仕事以外は共通の話題がないですからね。
一緒に飲みながら来年の仕事の話を散々しておいて、実はすでに辞めることが決まっていた、なんて後で知られたら気まずいじゃないですか。
「あいつはすました顔で今後の仕事の話をしておきながら、そのときにはすでに辞めることになってたんだよな」とか。
ぼくは管理職なので、会社の忘年会に行ったら仕事に関する話題を振られる可能性はおおいにあります。
知らんふりもできないし、ウソはつきたくない。
なら、いっそ忘年会を欠席しよう。
そう決断しました。
会社を辞めるって、気を使うもんなんだな。