自然体の自分を思い出させてくれた一夜
久しぶりに学生時代の友人たちと飲みました。
数年ぶりどころか、卒業以来という友人もいて、盛り上がりましたね。
仕事の話なんかをしても仕方ありません。
お互い近況を報告したのですが、アラフィフともなると人生さまざまです。
やっぱり子育て中の友人が多い。
それも、晩婚化が進んでいるので、子供の年齢もまちまちです。
大学生の子どもがいる友人もいれば、まだ幼稚園に入るまえの幼児を抱えている友人もいます。
悩みも、教育関係が多いようです。
「上の子は勉強がきらいで、成績も悪いから受験が大変だよ。奥さんはピリピリしてるし、オレは全然遊びに行けないよ~」
「子どもが親の意向とまったく違う方向に進んじゃってさあ・・・」
「大学の学費が高くて老後の資金が貯まらないよ」
みんな、大変です。
ぼくは子どもが成人しているので、もうそれほど教育のことは心配していないのですが、幼児がいる友人なんかは先が長いですね。
大学卒業まで子どもの面倒をみると考えると、あと20年。
70歳まで働かないといけません。
政府が唱える「生涯労働」を地でいく人生を歩んでいきそうです。
そのぶん、独身貴族を謳歌したときもあったのでしょうが、60代で子育てが終わっていないというのはプレッシャーも大きいでしょうね。
リストラの恐怖もあるし。
本人は「まあ、定年までは働くよ」と、あっけらかんと話していたので、きっと何とかなるんでしょう。
10年、20年先のことを考えても仕方ない。
大変だけど、「いま」を楽しもう。
みんなこの歳になると、ある程度人生を達観しているのはいいことです。
ぼくは「もうしばらくしたら仕事をやめるつもり」と、それとなく話しました。
具体的なところまでは踏み込みませんでしたが、セミリタイアする意向を伝えてみました。
酒の席だったし。
すると、返ってきたのは意外な反応でした。
「おまえは学生のころからずっと、働きたくないって言ってたよな。一貫性があるのはエライ!」
なんと!
ほめられてしまいました!
そうなんです。
ぼくは卒業しても海外をフラフラしたりして、なかなか就職しなかったんですよ。
友人たちはそんな時代の自分を知っているから、ぼくが仕事をやめることについて、反対しないんです。
むしろ「いままでよく辞めずに続いたよ」と感心される始末でした。
これは心強かったですね。
マジメじゃない、ダメだけど自然体の自分。
それを、昔からの友人としてそのまま受け入れてくれる友人たちがいるってことが。
「仕事したくないって、オレにとっては普通のことだったんだよな」
そう思い出させてくれた一夜でした。
正直、セミリタイアすることに、わずかなためらいは残っていました。
だけど、もうぶれません。
ありがとう、昔からの友人たち。
あとは突き進むだけだ。