セミリタイアをめざす若い世代におくる2つのアドバイス
転勤族で長年、地方で暮らしてきた大学時代の友人が東京に戻ってくることになりました。
「今月末から東京勤務になった」とメッセージが来て、こちらも返信。
「おう、歓迎会をやろう」
そっけないですね。
でも、仲はいいんですよ。
男同士のやり取りなんて、こんなものです。
家族ぐるみの付き合いなので、妻はいろいろ聞きたがるのですが、詳しいことはよく分かりません。
男と女とでは会話の内容が違うんですよね。
たまに古い友人たちと麻雀することがあるのですが、バカ話と麻雀の話しかしません。
プライベートについては「みんな元気?」「まあ、なんとか元気にやってるよ」くらい。
家に帰って、妻から「あそこは上の子がもうすぐ受験よね。なんて言ってた?」などと聞かれても「さあ?」。
それで、よく怒られます。
すみませんね、役立たずで。
長い友人とは言っても、プライベートのことを根掘り葉掘り聞くのはちょっとはばかられるんですよね。
お互いに深入りし過ぎないから長続きしてるのだろうとも思うし。
冒頭の友人の話に戻ると、彼には子どもが2人いて、まだ幼かった気がします。
そういえばフェイスブックに投稿してたなと思って見てみると、下の子はまだ幼稚園に入ったばかり。
晩婚だったので、子どもができるのも遅かったのですね。
その事実を改めて知って、感慨にふけりましたよ。
友人はぼくと同じアラフィフです。
子どもが自立するまでに、あと20年ちかくもあります。
彼は70歳まで働くんだな。
大変だ。
日本の男性の健康寿命は72.14歳(2016年)。
友人は家族のために70歳まで馬車馬のように働き、子どもたちが自立したころには健康寿命が尽きてしまうのでしょうか。
ああ、無情。
まるで交尾が終わったとたんにメスに頭からムシャムシャと食べられてしまうカマキリのオスのようです。
役割を果たしたら、男なんて用無しです。
周りの友人たちも晩婚が多く、65歳過ぎまで子育てが終わらない人が多数います。
「老後資金2000万円問題」が話題になったとき、友人のひとりはボヤいてました。
「ずっと教育費がかかるから、老後資金なんて貯められないよ〜」
彼の唯一の楽しみは金曜日の「せんべろ」とのこと。
「千円で酔える立ち飲み屋をいっぱい開拓したよ」と自虐的に語っていました。
せんべろブームは、こうしたおじさんたちが支えているんですね。
晩婚おじさんたちの重荷は、子どもの教育だけではありません。
これに介護も加わります。
われわれアラフィフの親たちは、そろそろ介護が必要な年齢が近づいてきます。
いわゆる子育てと介護の「ダブルケア」問題です。
どうしたらいいんでしょう。
友人たちが倒れないことを祈るばかりです。
ぼくはたまたま結婚が早く、子どもはすでに成人しているので、セミリタイアを視野に入れることができています。
妻が共働きなのも心強い。
何も考えないまま人生を歩んだ結果、こうなったのですが、ラッキーでしたね。
いまの若い世代の中にもセミリタイアを考えている人たちが増えているようです。
彼らにアドバイスができるとしたら、次の2つですね。
1)早く結婚して、子どもは早くつくること。
2)共働きする相手を選ぶこと。
「結婚なんてしない方がセミリタイアしやすいのじゃないか」と考えている人も多いかもしれません。
でも、ぼくはこの記事で書いたように家族はいた方がいいと思っています。
ともかく、疲弊していく友人たちに対してぼくができることはほとんどありません。
センベロに付き合って、愚痴を聞いてあげることくらいかな。
千円くらいなら、おごってあげるよ。