セミリタイア前には、少数派になる訓練が必要
現場を離れて管理職になってしまうと、やたらと会議の予定が増えてしまいます。
この間も新たな会議への出席を押しつけられました。
ダメもとで「そもそもこんな会議、いらないんじゃないですか」と無駄な抵抗を試みたのですが、聞き入れられず。
「まあ、1時間で終わるから。座ってりゃいいから大丈夫」と押し切られてしまいました。
座ってるだけなら、そんなの必要ないじゃん。
でも、会社には会議好きの人っているんですよね。
やたらと「打合せしましょう」と言ってくる人も。
こんなことを言うのも何だけど、たいてい仕事ができない人です。
ヒマだから、自分の存在感をアピールするために会議や打ち合わせをやろうとする。
それで仕事をした気になるんですね。
配布する資料の外形だけは気合が入っていて凝っているけれど、内容は無いよ~。
付き合わされる方はたまったもんじゃないけど、そこは哀しい宮仕えのサラリーマン。
心の中でため息をつきながら、しぶしぶ付き合うことになります。
ぼくが会議を嫌いな理由は太陽系の星の数ほどあるのですが、その一つは、いつも似たような顔ぶれがそろうことです。
部署が違ったり、内容が違ったりしても、席に着いたメンバーを見るとみんな似たり寄ったり。
中高年のおじさんばっかりです。
もちろん、ぼくもその一人。
典型的な年功序列の日本企業なので、中間管理職が集まる会議は同じ年代の人たちが集まってしまうのです。
しかも、女性の登用が遅れているから、みんなおじさん。
20代、30代の若者も、ピチピチの女性もいない。
こんな50歳前後の男性ばかりで額を突き合わせたって、斬新なアイデアなんて出ませんよ。
どこかで聞いたような話ばかりで刺激がないんですね。
まあ、周りが似たようなおじさんばかりだと安心感はあります。
みんな、なんとなく以心伝心で「そんなもんだろ」と空気を読んでいるし、同じように哀愁が漂っている。
ここにゆとり世代の若者あたりが入ってきたら、ちょっとは緊張感が走るかもしれないんですが。
ところで、先日こんな記事を目にしました。
定年後の生活に対して自信のない男性たちが多いという話です。
記事はこう書いています。
実際に定年した後、活発に活動したり、様々なイベントに参加したりするのは圧倒的に女性が多いそうである。
その理由は、これ。
「男の人って、アウェイになったことがないのよねえ。だからアウェイの立場になると、どうしていいかわからずに混乱してしまうのよ」
なるほど。
会社の中にいると、おじさんはいつも圧倒的な多数派に属します。
ふだん、会議の中でたった一人だけいる女性がどんな気持ちでいるのかなんて想像することはありません。
でもリタイアして会社を出て、新しいグループに入っていくときは、必ずアウェイになるんですね。
そこでは少数派としての立ち振る舞いや心構えが求められる。
なのに、それが対応できないおじさんが多いってことのようです。
う~ん。
身につまされますね。
そろそろセミリタイアしようと考えているぼくとしては、早いうちに訓練しておかないといけません。
少数派の気持ちを理解すること。
まずは、一人でタピオカ屋に入って周囲の女性たちの冷たい視線に耐えながらタピオカミルクティーでも飲んでみようかな。
完全なアウェイであることは間違いありません。
「イタイおじさんがいる」なんてツイッターでさらすのだけはやめてね。