世界経済はいつ不況に突入するのか、為替相場はどう振れるのか
ぼくがセミリタイアしようかと考え始めたのは3年以上前のことになります。
いろんなブログやニュースを見るようになり、情報を集めます。
セミリタイアのメリット、デメリット。
様々な問題や不安。
当たり前ですが、多くの方々と同じように、まずお金の問題にぶち当たります。
セミリタイア生活に、どうやら「投資」がつきものらしいことに気づきます。
ここから、人生で初めて「投資」に向き合うことになりました。
投資の前に、まずは「経済」を理解しないといけない。
マクロ経済学やミクロ経済学の本を読み、金利や為替など経済の仕組みを理解しようと努めました。
投資家たちの本も読みました。
ジム・ロジャースやウォーレン・バフェット、ベンジャミン・グレアム、ジョージ・ソロスらは投資に興味がある人たちにとっては神様のような存在です。
でも、投資にまったく関係ない人生を送ってきたぼくのような人からすれば、「名前は聞いたことがあるけど・・・」くらいの存在だったんですよね。
村上ファンドの村上世彰氏が書いた「生涯投資家」も読みました。
こんな生き方をする人も世の中にはいるんだな、と初めて知りましたね。
メッシやネイマールのことはよく知ってるんだけど。
ネットでも経済やマーケット情報に目を通し、記事を読むようになりました。
そこでは、研究所のアナリストや経済ジャーナリスト、大学教授ら数えきれないほどの「専門家」たちが様々な見方を提供しています。
気になった記事は目を通します。
さあ、こんなに勉強したら、もう大丈夫。
3年も投資のことを考えて勉強してきたんです。
バフェットにはほど遠いけど、多少は投資のことが理解できたかな。
その結果ーー。
出した結論は「投資のことは分からない」でした。
だって、そうでしょう。
投資で勝てる方法が本当にわかったら、誰でも億万長者になれますよ。
あれだけ無数の専門家たちがいるんです。
人生の大部分の時間と労力を割いて、株価や為替の先行きを研究している人たちですよ。
みんな優秀なはずだし、多様で高価な分析ツールも保有しているはずです。
彼らはみんな億万長者になっているはずじゃないですか。
研究によってこの先ドル高になるとわかっていれば、全力でドルを買い集めれば必ず儲かる。
確実に株価が下がると予測できれば、空売りするなり、インバース系を買うなりすればいい。
でも、そうはなりません。
どんなに勉強して研究したところで、経済がこの先どうなるかなんて世界の誰一人としてわからないんです。
だから、「専門家」たちの記事も必ず「〜とみる」と留保がついていて、言い切ることはありません。
ブログなどでも必ず「投資は自己責任で」と最後にお断りがついています。
要するに、「見方」の一つにしか過ぎないのです。
「米国は今後も成長を続けていくのだからS&Pと連動したETFを買っておけばいい」。
「長期に渡ってドルコスト平均法で積み立て投資すればいい」。
これらは有力な投資法だと思います。
だけど、決して「絶対」ではありません。
日本がバブルの絶頂期にあった時代、その先に「失われた20年」あるいは「失われた30年」が待ち受けているとは誰が想像したでしょうか。
みんな、日本はこれからも成長を続けると信じていたのではないでしょうか。
日本は国土が狭いのだから、土地の値段は下がらないという「土地神話」を固く信じていたのではないでしょうか。
日本が国力も株価も回復することなく低迷したまま沈んでいくとは、誰も予想しなかったのではないでしょうか。
仮想通貨が普及し、国家の管理する通貨が意味をなさなくなるかもしれません。
もしかしたら資本主義が崩れるかもしれないし、株式市場という形式が消滅するかもしれない。
中国が世界の覇権を握り、世界の姿が大きく変わるかもしれない。
シンギュラリティが到来し、人類の生活そのものが一変しているかもしれない。
まったく予想はつきません。
では、ぼくはどうしたらいいのでしょうか。
分からないなりに、決めています。
景気が悪化して株価が下落したら、米国株と全世界株にインデックス投資する。
これです。
いやあ、いろいろ言ってたわりに平凡ですね。
絶対はないけれど、アメリカが将来的に成長する確率は高いと思っているし、世界経済も成長を続ける可能性は高いと踏んでいるのです。
これもひとつの賭けですが。
そして、景気はこの先も循環するだろうと思っていて、不況のときに株を買うことが勝率を高める方法だと考えているんですね。
こんな記事が出ていました。
景気がこの先、5年も10年も拡大を続けられるとは考えにくいです。
いつかは不況が訪れるでしょう。
それまでは、ひたすら待つのです。
あみんの歌を口ずさみながら。
♪ わたし、待〜つ〜わ
♪ いつまでも 待〜つ〜わ
ってね。