「年収150万円時代」の到来はセミリタイア族にとって朗報なのか?
経済評論家の森永卓郎さんが「年収300万円時代を生き抜く経済学」を出版したのが2003年。
この「年収300万円」は、新語流行語大賞のトップ10に選ばれました。
とはいえ、当時は年収300万円時代なんてほんとうに来るのか、という空気がありましたね。
いまの感覚からすれば、全員がミニマリストになってしまうのかという感じ。
あれから、15年。
実際に「予言」は当たり、いまや年収300万円の層が一番多くなっています。
その森永さん、今後は「年収10万円時代がやってくる」と予言しています。
ホントかよ。
確かに格差は広がるばかりで、フィンテックやAIなど人工知能が人々の仕事を奪っていく未来は現実化しています。
非正規雇用が増え、給料は上がらない。
森永さんはベーシックインカムが導入されると見ていますが、はたしてどうなるのでしょうか。
「年収10万円時代」は極端でも、「2030年は年収150万円が普通になる」という記事が出ていました。
これは現実味がありますね。
内容にも納得できます。
日本の人口減少に歯止めはかからず、経済も停滞。
国際競争力もなくなり、凋落は止められない状況です。
ひとことで言えば、いよいよ先進国から滑り落ちるところまで来ているということです。
困ったもんだ。
ただ、来春からセミリタイアするぼくにとっては、悪い話ばかりじゃありません。
細々と暮らしていくしかないセミリタイア族としては、周りもみんな150万円で暮らしていけるのなら、「自分もどうにかなるだろう」と安心できます。
みんなもビンボーなら怖くない。
戦後のニッポンみたいですね。
知らないけど。
ただ、実際はそんな簡単な話ではないようです。
いまはデフレが続いて物価が低いからお金を使わずに暮らしていけるけど、それが続くとは限らないからです。
記事はこう予測しています。
新興国の経済成長によって人件費は高騰し、かつてのようなアジア製の激安商品はあまり見られなくなっている。安いものを探すと、最近ではアフリカ産の商品が中心だ。
さらに円安は150円まで進んで輸入物価は高止まり、そこへ消費税15%が追い打ちをかける
う~ん。
確かに。
使えるお金が少ないのに物価が高くなってしまったら、正真正銘のビンボーになってしまうな。
さらに、財政悪化がビンボー人の生活に打撃を与えます。
年金財政は改善どころか悪化の一途だ。年金支給開始年齢は70歳に引き上げられ、社会保険料負担額は年収の3割にも到達。
税金を合わせると給料から4割も天引きされる。にもかかわらず、年金支給額はどんどん減っていき、サラリーマン世帯でも夫婦合わせて月15万円
どうやら、みんなもビンボーになるからといって、どうにかなるわけではなさそうです。
では、どうしたらいいのでしょう。
記事はこう締めくくっています。
このような状況が本当に来るかはわかりませんが、仮にそうなっても慌てないよう、私たちは備える必要があります
答えはないんかい!