疲れたときはphaの「しないことリスト」を読もう
phaさんというひとがいます。
この記事でも書いたように、「世界一有名なニート」として知られた人物。
若くして自由な生き方を実践しています。
そのphaさんの著書、「しないことリスト」。
文庫本を買ったのですが、昨年9月に第1刷が発行され、増版を重ねて今年10月20日に第12刷。
よく読まれているようです。
実際、いい本でした。
星4つ半。
この本は、いかにラクに生きるかの方法が書いてあります。
とくに疲れている人にはおススメ。
「はじめに」で断言していますね。
「いわゆる「しなきゃいけないこと」の99%は「本当は別にしなくてもいいこと」だ」
ぼくも、基本的に同じ考えで生きています。
世の中に本当に大事なことって、そんなにたくさんないんだって。
その「本当に大事なこと」だけを大切にしさえすれば、あとのことはぶっちゃけどうでもいい。
生きていると、あれやこれや気になることや心を煩わせること、めんどくさいことがたくさんあります。
でも、そのほとんどは別にどうでもいいことなんですよ。
この本では、「しないことリスト」を大きく4つ挙げています。
・所有しない
・努力しない
・自分のせいにしない
・期待しない
いくつか「なるほど~」と心に留まった指摘があります。
「成功はいったん得たら、すぐに手放したほうがいい」というのもその一つ。
人間って、積み上げてきたものに愛着があるものです。
だけど、それが自分を縛ってしまう。
しがらみだらけになって、好きなように動けなくなってしまうんですね。
会社員もそうです。
最初のうちはしゃかりきになって頑張る。
自分が成長していくのがわかって、楽しい時期です。
経験を積み、要領も得てきて、出世もするでしょう。
でも、そのころには仕事がつまらなくなっているかもしれません。
なのに、今まで積み上げてきたものがあるから、その地位や立場から離れられなくなってしまいます。
せっかくここまでやってきたから、もったいない、と。
そうやって、つまらなく感じるようになった仕事をダラダラと続けることになるんですね。
わかります。
だから、セミリタイアは、こうした状況を打破する手段でもあると思っています。
著者は「イヤなことをしない」というのも指摘しています。
ぼくは決まった時間に会社に行き、同じ空間で何時間も過ごすというのが苦手です。
phaさんはこれが理由で会社を辞めたのですが、すごく理解できます。
現場であれこれ働くのは楽しいのですが、管理職になってからはひたすら「イヤな時間」が続いています。
本ではこんなふうに書いています。
「どんな場所でも長期的に生き残るのは、「自分のイヤじゃないことを自分の無理のないペースでやっている人」だ」
ぼくはいま、明らかに無理をしています。
そろそろ離れないといけない。
あとは「最後まで我慢しない」「仕事に身を捧げない」「人の意見を気にしない」など、いろんなアドバイスが書かれています。
アドラー心理学をやさしく解説した「嫌われる勇気」に通じる点がありますね。
ちょっと行き詰ったときとか、人生面白くないなと思ったとき、疲れているなあと感じたときに読み返したい一冊でした。