ひまつぶしライフ

人生は死ぬまでのひまつぶし。セミリタイアして、そんな日々を送りたい。

趣味を探すならプロのいる分野がいい

定年後、どうやって過ごしたらいいのか。
ぼくの場合はさっさとリタイアしたいと思っているので、仕事を辞めたあとは、定年まで勤め上げた人よりはずっと長い時間が待ち受けている。
これ以上あくせく働くのはいやだ。
ボランティアは一つの選択肢だけど、また組織の中で立ち回るのは気がすすまないところもある。
よく言われるのが、趣味を持とうということだ。

さあ、趣味を探そう。
そう言われても戸惑う人は多いだろう。
特に、仕事人間として何十年も働いてきたおじさんたちは。

ぼくの周りにも趣味がないという友人は多い。
家族ぐるみで付き合っている友人の奥さんからは「一緒に遊んであげて」と頼まれたりする。

手軽な趣味としては、読書や映画鑑賞などがある。
これらはとてもオススメだ。
いまは本好きや映画好きにとって、すごくいい時代になった。
本は図書館で借りられるだけでなく、アマゾンですぐに取り寄せることができる。
定額で雑誌が読み放題になるサービスもある。

映画もネットフリックスやアマゾンプライムで見放題だ。
とくに女性は海外ドラマ好きが多いようで、ぼくの友だちにもハマっている人がいる。
シリーズものを見ているだけで時間が過ぎるらしく、「連休もずっと寝っ転がってひたすらアメリカドラマを見ていたから、ソファーに人型の跡ができたわ〜」なんてウソか本当かわからないようなことを言う。
無尽蔵に時間があるリタイア後の生活にはうってつけかもしれない。

ただ、読書も映画も受け身の趣味だ。
感動したり、充実感はあったりするかもしれないけど、達成感を得るにはもう少し能動的な方がいいかもしれない。
読書や映画の感想をブログに書いたりすれば、ちょっと能動的になる。

ところで、比較的いろんなことに手を出してきた僕が思うのは、プロが存在する分野の趣味をやってみるといいということだ。

音楽でも絵画、陶芸でもいいし、囲碁や将棋、麻雀でもいい。
サーフィンやボウリングにもプロがいる。
プロが存在する分野というのは、それに人生を打ち込んでいる人たちがたくさんいるということだ。
世の中にいろんな職業があるなかで、そこに人生を賭けるだけの価値がある分野だという証明だ。
それだけ奥が深く、ハマるだけの魅力と面白さがあるのだ。

例えば、ピアノ。
音大で学び、一流の師匠について習っても、極めるということはない。
どこまでいってもさらなる高みがある。
尽きない魅力に惹かれて世界中の人たちが膨大な時間を費やして練習する。

囲碁や将棋もそうだ。
多くの天才少年たちが、ほかのことに脇目も振らず熱中してプロを目指す。
周りにはいろんなゲームやユーチューブもあるのに、彼らはこの昔からあるゲームに人生を賭ける。
それだけ面白いのだ。

つまり、プロがいる分野の趣味というのは、面白さが保証されていると言える。
だから、趣味がない人はとりあえずやってみるといい。
その面白さに気づけば一生ハマり続けることができる。
合わないと思えばやめればいい。
プロを目指すわけじゃないのだから。

趣味のいい点は、何一つプレッシャーを感じなくていいことにある。
将棋のプロは、勝たないと食べていけない。
対局前は、負けられない重圧でキリキリと胃が痛むかもしれない。
でも、我々アマチュアはただ楽しめばいいのだ。
初段くらいあれば、解説してもらえばプロの指し手のすごさを感じることができる。
「おお!こんなすごい手は一生かかっても思いつかない!」といった感動を、タダで味わえるのだ。

楽器を習うのもいい。
お金をもらうプロは、体調が悪かろうがバンドとの相性が悪かろうが、観客を納得させる演奏を披露しないといけない。
趣味ならそんなの関係ない。
自分が楽しければいいし、ちょっとでも上達すればそれだけで達成感を味わうことができる。

やってみたいことはたくさんある。
時間は有限だ。
さっさとリタイアしなければ。